豹変カレシのあまあまな暴走が止まりませんっ!
いつだって私の後悔は一歩遅い。
食べた後に後悔するなんてしょっちゅうだし、今だってほら、玲との関係が取り返しのつかないところまでいってしまった後に、己の行動を悔いている。

玲が私を、恋人にするって言ってくれたとき。
嬉しいなんて思わなかったはずなのに、どうして破談になってしまった今はこんなにも悲しいのか。

私は今まで、玲に何を望んでいたのか。どんな関係になりたかったのか。
玲のことを、どう思っているのか。


私のいろんな葛藤を、どうやら木嶋さんは全部分かってくれたらしかった。
っていうか、最初からお見通しだったのかもしれない。
私の頭に手を乗せて、ポンポン、と軽く撫でてくれた。

元気だして、とか、頑張れ、とか、そんなニュアンスが伝わってくる。
余計に泣けてきた。

「部屋に戻るのが辛いなら、もう少し付き合おうか?」

「……ううん。大丈夫です。ありがとう……ごめんなさい」


私は今度こそ木嶋さんに背を向けて、とぼとぼと自分の部屋へと戻った。
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