豹変カレシのあまあまな暴走が止まりませんっ!
「お前は、好きなものを好きなだけ食わせてくれる男がいいんだろう」

え?

「だから、あの男と寝たんだろう」

は?
一体どんな誤解をしている?

「私、玲以外と寝てませんけど」
「は?」

玲が苛立たしげに目を見開いた。

「木嶋さんとは、ご飯食べてきただけなんだけど。寝たりなんかするわけないじゃん」
「だ、だが、その気があって出かけたんじゃないのか!? 俺の前では着たこともないような服であの男を誘惑して」

あ、やっぱり、服のこと気にしてたんだ。
ごめん、違うよ、誘惑なんかしてないよ。ってか誘惑って。このお肉たっぷりの肉体で何をどう誘惑しろってのさ。

「あれは社交辞令っていうかなんかさ――」

言い淀む私に、玲は沈痛な面持ちで額に手を置く。

「俺が一体どんな気持ちでお前の帰りを一日待っていたと思う」

傷つき、弱りきった、掠れた声。
なんかまるで、その言い方――

「……嫉妬してくれてたの?」
「は!? 俺がお前に嫉妬なんかするわけないだろう」


ですよねー。


「そうだよね。玲には、あんなに美人でスタイルの良い彼女がいるんだもんね……」

思わず、いじけ満々で本音が漏れてしまった。
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