私を離さないで

桜の前で

無駄に広いわねこの学園。

歩くのが面倒ね。

疲れた…寝たい。

保健室どこだろ?

入学式なんてでなくてもいいかしら?

本当に疲れた今日は歩きすぎたし、電車とかも乗ったから気持ち悪い。

人の気配が多すぎて頭も痛いし。

今日は最悪な日ね。

サァー

ん?桜の花びら? 

綺麗ね。

こっちかしら?

だんだん桜の花びらがが飛んできた方向に向かうと人気がなくとても落ち着く。

そして校舎の裏にある広い場所に出て目の前にある木を見上げると‥

『わぁ。綺麗ね…。こんなに美しい貴方が羨ましいわ。』

そう言いながらそっと木に触れると、また風が吹いて花びらが舞った。

その光景を見ているとひとりの男性が近づいてきた。

えっ。嫌だ。こっちに来る。

そう思って駆け出そうとすると、

ガシッ「まて、お前新入生だろ。」 

えっ!?

今、完全に気配を隠していたのに。 

なぜわかったの?

この人…怖い……。

『離してください…』

「はぁ?意味がわからん。とりあえずこい!入学式始まるぞ。」

『いいから離してください!!』バッ

怖い‥怖い‥怖い‥怖い‥

…逃げなきゃ… 

グラッ

うそ。こんな時に倒れるなんて…

「おい!?」

少女の意識が薄れるなか男性の焦る顔と必死にこちらへ来ようとする姿が見えた。
< 5 / 5 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop