好きな人は幼馴染み
マコトくんは考え込むように
腕を組むと


「そっかぁ…
うーーん。でも、本人に聞かないとやっぱわからないし、俺はどうもその線は薄いと感じてる。
本当は2人が噂通り付き合っててくれたら俺としては大チャンスなんだけど…
俺はまだ引き返せる段階だけど
亜子ちゃんは長瀬の事は引き返せないだろうからな〜…」


と、マコトくんは独り言のように
つぶやいてる。


私は首を傾げてマコトくんを見ると



「ああああ!今は俺の心の声も漏れちゃってたね!気にしないで!
よしっ!決めた!!
亜子ちゃんは2人の間に何があろうと
今日中に2人に自分の気持ちをきちんと話しておいで。
もし、それで玉砕して、竹下さんの事も怒らせちゃっても、俺が側にいるよ?
亜子ちゃんを1人には絶対しない!」


なんて優しい人なんだろう?
おまけにかっこ良くて爽やかで
こんな私のために…



マコトくんの言葉に感動で
涙がポロポロ流れてきて


「マコトぐんっで人は…
なんていいひどなのぉ〜…」



もう、涙が止まらなくて
鼻水まで垂れてきそうだよ…



「ははは(笑)
亜子ちゃん泣いてんだか
笑ってんだかわからない」


そう言うと、マコトくんは
私を優しく抱き締めて背中をさすると


「よしよし、これは俺の特権!
かわいいな〜亜子ちゃんは。
お〜よしよし、もっと泣け。
枯れるまで泣いてしまえ…
あ〜〜俺って不毛だなぁ〜」


小さい子をあやすように
暫くの間、マコトくんは私に胸を貸してくれて泣かせてくれた。


お言葉に甘えて
しがみついてギャン泣きさせて
もらっちゃった。


ありがとう…


マコトくん、私頑張るね…

< 23 / 38 >

この作品をシェア

pagetop