常世(とこよ)の花嫁様
私の制服はあの有様だったので、、、
どうやらお洗濯に出されているらしく

脱衣所には、、、

綺麗な淡いピンク色の浴衣が1着、用意されていた

松竹梅トリオが待ってましたと言わんばかりに、手際よく着せてくれて

腰まである長い髪を丁寧に結わえて、アップしてくれた
ーーー本当に、至れり尽くせりだーーー

侍女『皆様、こちらでお待ちですーーー』

そう言われて、私は戸を開けた

ーーー!?

、、、凄い数の妖が、一同に頭を垂れているーーー

息ちゃんとしてますか?と思ってしまう程、ピクリとも動かない姿勢を保っているーーー

ーーー人前で注目されるの、苦手なんだけどなーーー

ーーーよし、

勇気を出して1歩、部屋に足を踏み入れた

『!?』『な、なんだ!?』『人間!?』

『美味そうだな』『何と、お美しい...』『あれは本当に人なのか?』

、、、あんなに静まり返ってたのに
一斉に妖達はザワつく。。。

??美味しそうは、何となくわかるけど...妖だしね


美しい!?わたしが???

そんな事、自慢じゃないけど、今まで1度も言われた事ないよーーー

キョロキョロしていたら奥から視線を感じたーーー

優雅に少し高い所に座る夜鬼は
時代劇の将軍様のポジションからーーーじっと私を見つめている

見つめるーーーってゆうより、睨んでる!?

何なに?ーーー余計に緊張するじゃないの!?


その傍で仕えているリンとサクのもとまでやってくれば、
一同『…!?』
二人共私を見て、目を泳がせているーーー


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