進メ!
心の中で思わず突っ込むが、口には出ない。
もの凄く不機嫌そうな威圧感が、私の後ろから立昇っている。
最早、殺気の領域だと思うんですけど!
「おい、どこ向いてんだ。俺に用があるのはお前だろ」
いきなり、ぐっ、と私の耳が掴まれて、ぐいっ、と後ろに引っ張られる。
流石に抵抗できず、振り向かざるをえない。
後ろを向くと、赤みがかった金の目と、私の目があった。
獲物を前にした肉食獣のような瞳だった。