フェアリーテイルを夢見てる
そんな夢見がちな自分を自嘲しつつ、毎日を過ごしている私なのでした。

巧さんと一緒にこの部屋で暮らしていられるだけで幸せなハズなのに、それ以上の事もついつい望んでしまう、愚かで欲張りな生き物なのです。

ちなみに、持ち出した絵本はすべて読み終えてしまったということ、また、すぐに巧さんは多忙な日々に戻ってしまいましたので、読み聞かせをしてもらったのは最初のうちだけです。

私自身がどんどん成長して行っているのですから、もうその必要もないですしね。

そしてそれに取って変わるように、就寝前の、巧さんの呟きタイムが始まったという訳です。


そうそう、一つ言い忘れていました。

巧さんが52階の住人である事を知るのはごく一部の人のみ、というのはすでに説明済みですが、「B.C. building INC.」の社員さんの中には、「ウチの会社が管理しているビルの住居者だというのに、情報が全く入って来ないなんて、相手は一体どれだけの大物なんだ」と、興味が増大してしまっている人がいるらしいのです。

しかも専用エレベーターの位置さえ極秘ですものね。

そのため、社員間で様々な憶測が飛び交っているのだとか。

「そこを買い取り住んでいるのはどこかの財閥の御曹司じゃないか?」だの「いやいや、大企業の社長さんだろう」だの、「もしかしたら大御所の芸能人!?」だのだの。
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