フェアリーテイルを夢見てる
魔法使いの助けを借りて、より巧さんと距離を縮める事ができればな、と。

だけど今回、私は自分の力でどうにかこうにか巧さんを助ける事ができました。

魔法など使わなくても何とかやり遂げられました。

そして気付いたのです。

無い物ねだりをしてはいけないと。


自分は自分のままで、その生の中で、できる事を一所懸命やらなければいけないのだと。

私は瞬く間に年を取り、巧さんの年齢を遥かに追い越し、そしておそらく彼よりも先に天に召されることでしょう。

でも、それが私の運命ですから。

巧さんと出逢えた事に、共に生きて行ける事にただひたすら感謝し、彼と過ごす一分一秒を大切に、慈しんでいこうと思います。


「さてと、今日はもう寝るとするか」


寝室に入って来た巧さんは室内を横切りながらそう言いました。

そしてベッドの中に入り、サイドテーブルの上にあるリモコンを手にし、部屋の照明を落とします。


「おやすみ、ケイ子」


そうですね。
今日の日はこれで終わりにしましょう。

そしてまた新しく始まる明日を、精一杯生きて行きましょう。


「にゃあ~ん」


私はそう返事をすると、本格的に眠りの体勢に入るべく、体を丸め、静かに目を閉じたのでした。
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