秘密の交換をしよう
「……今は?」
どれだけ沈黙が続いたかわからなかったけど、それを破ったのはハルさんだった。
「別れたさ。向こうがあたしに飽きてくれたんでね」
「そっか」
すると、また沈黙が訪れた。
この空気、だんだん耐えられなくなるんだけど……
「それじゃ、そろそろ帰るよ。デートなのに暗くして悪かったな」
千秋さんはお金を払って店を出た。
この店にい続ける必要がなかったから、そのすぐあとに私たちも店を出ることにした。
お金を支払おうとすると、店員さんにもう支払ってあるって言われた。
千秋さんが私たちの分まで払っていたみたい。
「奢ってもらったっていう形になっちゃったけど……よかったのかな」
「いいんだよ。たぶん、あの人からしてみればほんの少しの罪滅ぼしだろうし。気にすることないよ」
そう言われても、なぜか納得いかない。
ハルさんの分はわかるけど、どうして私のまで……