17のとしに
「さっき奈央と話したんだよ」
「おう」
1度、唾を飲み込む。
「リトを奈央って呼ばないこと突っ込まれたんだよ」
「うん」
「やっぱり奈央も平等が良くて始めたから、リトだけ奈央って呼ばないのは不公平なのかなって思ったけど。リトと奈央が俺の中で一致しなくなってるんだよね」
あまり大きな声では話せなかったが、ヒロはうんうん、と頷いていた。
「別にいいと思うけどな。春希が言ってたんだよ。関係が薄くなって一年経ってるからだと思うけど、俺達はその名前で誰も救われなかったって言っててさ。俺は元々久しぶりだから春希って呼ぶようにしてたんだけど、ロスって言ってたのも嫌だったから」
「そうかなっては思ってた」
なんとなく気づいていた。嫌だと言っていたは知らなかったけれど、春希やまなみ呼びをするあたりで呼び方を矯正をしたほうがいいのかと判断した。
「もう中学生の頃の仲良しに戻れないのかもしれないってのは思ったし、みんな数年の間で大人に近づいてしまった」
「元々、仲良しではなかったのかもしれないし、今も仲良しとは言えないよな」
「まぁね」
ヒロ…誠也は進学校へいって部活やらに励んでいるし、それでも度々関わってくれていたのには感謝しているし。クラ…春希は高校やめて働いているし、姫…まなみはもっと自分の世界に籠るようになった。

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