嵐王


そっと紫苑の手を離し、棗の前に立つ。


『これ…返すね。』


外す事はないと思っていた物を棗の掌に乗せる。


『守ってくれてありがとう…。
でも、私の居場所はもうここだから。』


大好きな『朱雀』

ずっと、裏切られたと思ってた。
守られていると知らずに…。

それが事実でもあの苦しかった時間も事実なの。


きっと…あの苦しい時間を生きてこれたのは、
『嵐王』が救ってくれたから。


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