恋愛狂想曲



「なにかあったっしょ。」


あたしの頬を人差し指で触りながら言う。


「秀~、お菓子とお茶、置いとくわね。」

「おう、サンキュー。」


秀は、返事をしながらドアの前においてあったお盆を部屋の中に入れた。


「・・・課題の、発表があったの。」

「へえ~。なんかすげえ。」

「あたし、それで失敗しちゃって……」

「うん。」

「練習ではできたのに……」

「うん。」


秀は、あたしの頭をよしよしって撫でてくれた。

それだけなのに、涙が溢れた。


「失敗はだれだってあるよ。」

「~……っ、でもっ悔しい」

「じゃあ、次、頑張れば良いじゃん。」


こんな風に、優しいところも大好き。
あたしは、こんな秀に何度も助けられた。


「そんなに泣くなよ~。」

「・・・っ、秀~大好きぃ~っ」

「うん。俺も、大好き。」


ふと、頭にあった秀の手が離れたと思ったら、キスされた。





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