癒しの田中さんとカフェのまみちゃん
それから2,3日経って、
4Fの井口先生のところに行こうとしたときに
悟さんよりも背が低く、
丸顔だけど悟さんに似た感じの人と会った。
もしかして、癒しの田中さん2号?

「きみはカフェのまみちゃんだね。」

「はい。」

「悟がいつもお世話になっている。私は悟の父親だ。」

「仕事上でもプライベートでも、
悟さんにはいろいろとお世話になっています。
白石真美奈と申します。」

「ちょっと君と話がしたいんだけどいいかな。」

「はい。」

「ここだと目立つから、管理室でいい?」

「はい。」

地下5F の管理室に着いた。
悟さんのお父様がお部屋をノックする。

「半井、ちょっと奥の宿直室を使わせてもらうぞ。」

「はい、どうぞ。」

半井さんというスタッフさんが、返事をしていた。

「失礼いたします。」

お父様に続いて中に入った。

「あぁ、まみちゃん、ちょっと前の話になるけど、
その節はお菓子ごちそうさまでした。」

管理室にいるのは半井さんだけだった。
半井さんはそういって挨拶してくれた。

「いえ、みなさんに助けていただいたので。」

半井さんと会話をしているとお父様が

「まみちゃん、こっち。」

そういって、宿直室へと案内された。

中は畳敷きでちゃぶ台のようなものが真ん中にデンと置かれていた。
管理スタッフの休憩室も兼ねているらしく、座布団が用意されていた。

「どうぞ、座って。」
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