雪の日
まだ、彼は寝室から出てこない。


いつもだったら、もうとっくに起きているはずなのに。


きっと、窓の外を眺めて雛子を思い出しているんだろうな。


だったら、あたしはそれを邪魔しない。


したくないし、できない。


だから、あたしは待つの。


彼が出てくるのを。


彼が、雛子の代わりじゃない『あたし』を求めてくれる日を。





そんな日が……永遠に来なくても。

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