ふたりぼっち
昨日の君に、「さようなら」

act.1 暗闇の中

「んっ……」目を覚ますと、そこは真っ暗だった。背中や肌から伝わる感触からして、私はベッドの上に仰向けになっている。徐々に目が暗闇に慣れてくると、天井の木目が見えてきた。「ここは……」起き上がり、辺りを見回す。部屋の中央にあるこの白いベッド以外には、室内には何もない。ただ一つあるとすれば、それは壁にかけてあるシックな木の時計だけだった。時計の針は、午前2時を指している。初めて見る、知らない、部屋……。どうして、私はこんな所にいるの……?
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