切手に想いを添えて
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家から一番近い郵便局は集配もしている大きい郵便局で、ロビーは人で溢れかえっているし、郵便窓口は長蛇の列を作っていていつも込み合っている。

そんなとこで聞くのはなんだか気が引けて、少し足を延ばしてお祖母ちゃん家に近い郵便局に行くことにした。

そこなら家から歩いて行けなくもないしね。





そこは小さな郵便局で、駅からは歩いて5分くらいで利便性は良い場所にあるのだが…

大通りから一本道を入った住宅街の真ん中にあるものだから、初めて利用する人は必ず迷ってしまう。




中に入るとお客さんは筆記台に一人、窓口に社員さんと話しをしている人が一人いるだけだった。

 

ここに来るのは何年振りだろう…

小さい時はお祖母ちゃんに手を引かれて来たっけ~

あの頃は背伸びをしても届かなかったカウンターが懐かしい。




入って直ぐの郵便窓口に足を向けると…

そこには大量の封筒にスタンプを押している…






爽やか系イケメンだ~

しかも背が高い…




それは彼が腰を折っている状態でも容易に想像が出来た。




窓口に近づくと、彼は大量の封筒から顔を上げた。


「いらっしゃいませ。」


輝かしいばかりの笑顔で出迎えられ、少し気恥ずかしさを覚える。



「あ、あの、荷物を出したいんですけど、この切手使えますか?」



あのアルバムを開いておずおずと中の古い切手を差し出す。



「えぇ、大丈夫ですよ。」




マジで!?

お姉ちゃん達は大丈夫だろうとは言ってたけど、こんな古い切手が本当に使えるとは…




「じゃあ、これお願いします。」




宛名ラベルを差し出すと、お兄さんはにこにことお預かりしますとそれを受け取った。



「配達のお時間はどうされますか?」


「えっと…午前中でお願いします。」


「はい、午前中ですね。」


と、宛名ラベルと操作していた機械を交互に見ていたお兄さんが…



「………。」




止まった。





というか…今明らかに二度見しましたよね?

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