3センチHERO
そして2人と別れた私は、とりあえずあの神社へと向かっていた。
確か、名前は遠縁神社だったかな。
ふと空を見上げると、日も落ちてきて、あたりが程よく暗くなってきているのが分かる。
それが表すもの、それは『神隠し』の1日目がもうすぐで終わるということ。
あと2日しかないけれど、私は無事に三枝くんを見つけ出すことが出来るのだろうか。
というかそもそも、三枝くんの望んだ人が私じゃなかったら…?
いやいや、ネガティブなことはなるべく考えずに行こう。
思いを暗くさせても、きっと何も得しない。
出来るだけ自分を信じて、三枝くんを信じて頑張っていかないと。
よし、と拳を強く握り、鞄から財布を取り出した。