君へ
「では、第23回入学式を始めますまず始めに.....」
そんな声が、遠くに聞こえる。
なんかみんなほぼほぼ聞いてないし.....
「えみっち~校長の話だってぇ~だるいー。」
「ほんとだねぇ.....つまんない。」
私もみっちゃんも、完全にダルダルモード。
ただ早く終わらないかと期待しているだけ。
「やめろよっ」
「みろみろあのこーちょーお辞儀したときてっぺんが.....」
「おまっどこ見てんだよっ」
「ハゲハゲ~」
そんな、隣の男子がでもうすぐで聞こえちゃうんじゃないかっていうぐらいの音量ではなしてる。
「よっ」
「?」
私?
今片方の男の子と目があった。
私なわけないか.....?

キーンコーンカーンコーン.....
そんな、長くて短かった入学式が終わった。
「みっちゃん教室大丈夫かなぁあぁぁ?」
「いっしょがいいぃね」
そう。
クラス決め。
一緒がいいよ~
「1組.....み、みっちゃんは?」
「.....2組」

え?
ええ"ええ"えぇぇぇぇえぇ"
「おい」
「えみっち誰?」
「?.....あっ」
さっき、ハゲって笑ってたあのときの.....
「なんだよ~さっき、挨拶したのにぃ~」
《よっ》
.....
あれ、やっぱ私にだったんだ
「でも、許す!俺、誠(まこと)、えみっちってことは名前えみ?」
「え、え?」
「えみなら、1組だろ?よろしくなっ」
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