光ることを忘れた太陽。

でも、いつまでも引きずってちゃダメだから。


隣に尚がいない生活にも、尚が桜蘭と笑ってる姿にも、早く慣れなきゃいけない。


私も笑わなきゃいけない。


だから、いつまでも泣いてちゃダメだ。



だってもう尚は、私のことなんて気にしてない。


私と別れた理由だって、きっと桜蘭のことを好きになったから。



尚が今幸せで、思いのままに笑っていられるなら。


私にとってこの上ない幸せだよ。


今までの関係は全部壊れちゃったんだから。


だから、だから……。




「咲希ちゃん、泣かないで……」


「武琉……っ」



私、もうわかんないよ。


どうやったら忘れられるの?


どうやったら嫌いになれるの?



いつも照らしてくれてた尚がいなくちゃ、私は生きていけないよ。


私は尚がいないと輝けない。


だって君は、私の “ 太陽 ” なんだよ─────?
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