光ることを忘れた太陽。
私は波口咲希(なみぐちさき)。
小学6年生。
でも、あと3ヶ月で卒業なの。
今日は冬休み明けの始業式の日。
すっかり忘れてた。
でも、新学期なんだから切り替えて準備しなきゃ。
そう思いながらリビングへ向かう。
まだ重い体を起こして窓から外を覗くと、雪景色が広がっていた。
「わぁーっ!綺麗!」
思わず感嘆の声が出た。
冬ってこんなにドキドキするものだっけ?
空から注ぐほのかな太陽の光に照らされて、雪が光り輝いて見える。
空はまるで吸い込まれそうなくらい透き通っていた。
外に出るのが楽しみだなぁ。