光ることを忘れた太陽。

「じゃあ、私も頑張るから咲希もよろしくね」


「うん、任せて!」


こうして私は、光梨の恋のお手伝いをすることになったの。



そのまま私達は水飲み場へ向かった。


でも、このときの私は予想していなかったんだ。



近い未来に、あんなできごとが待ち受けているなんて。


考えもしなかったから。


私達、あんな運命を辿ることになってしまったのかな─────?




◇◆◇



キーンコーンカーンコーン……。


キーンコーンカーンコーン……。



静かに鳴りだしたチャイム。


これから、みんなで座って朝読書の時間。


私も読書しないと。


……いけないはずだったのに。



「咲希」


隣から、私を呼ぶ尚の声が聞こえる。
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