ジンクス
「はいっ!」
 
雑誌を棚に戻して速攻で出口にいく。

てか、二分くらいで怒らなくてもいいと思うんだけど?

出口の扉付近に、明らかに苛ついてる奴がいた。

「時間厳守だって、いつもいってるよな?」

「……はい。
すみません」

「おまえが時間にルーズなの、説教してたらいくら時間があっても足りない。
いくぞ」

「……どこに?」

「黙ってついてこい」

「……はい」
 
足早に歩く奴に置いて行かれないように、必死で歩く。

見えてきたのは私がデートを提案した公園。

きれいな桜並木を抜けると、噴水の前に出た。
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