溺愛妖狐ひろいました


「雨宮に、トイレで水ぶっかけたり、悪質な手が見送りつけたり、鉢植えを上から落としたり。お前がしたってことで間違いないな」

「・・・なんでそいつばっかり!どうして!?対して可愛くもないくせに、仕事だって対してできないって聞いた!それなのに、なんでそいつばっかりちやほやされるの!?」

「それが理由か」

「私がいくら話しかけても、尊くんはいつだって素っ気ないくせに。その女にだけは懐いたように笑顔を見せて・・・。ずるいでしょ!?尊くんだけじゃない。仕事に厳しくて怖いって有名だった遊佐さんだって。その女には自分から話しかけてて・・・。なんで、なんでその女ばっかり」




出てくる不平不満。
やっぱり、きっかけは尊や遊佐先輩の事だったんだ。

だからって、なんであんな目に私があわなくちゃいけないの。
すごく怖かった。
疑心暗鬼になって、人を疑いたくもないのに疑ってしまって。

次は何をされるんだろうって。




「なんでか?教えてやろうか。お前みたいに、人に好かれる努力もしないで人を羨んで陥れようとする奴となんか、誰が楽しく会話なんかするかよ」

「・・・っ」

「わかってんのか。鉢植えなんか、一歩間違えれば大惨事だぞ!お前がしたことは嫌がらせの域越してんだよ!犯罪だ!」

「・・・だ、だって・・・」




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