溺愛妖狐ひろいました
この間、尊への自分の気持ちに疑問を持ってから尊のスキンシップにドキドキしてしまう。
私の気持ちは、まだ確定していない。
まだ認めるのが怖い。
「メロンパンと、惣菜パンどっちがい?」
「亜子は?」
「私が好きなの二つ選んだからどっちでもいいの」
「じゃあ、甘いの」
「わかった。じゃあ、メロンパンね」
テーブルにつき、コーヒーを用意して選んだメロンパンを尊に渡す。
尊はニコニコしながら豪快に袋を開けた。
「亜子」
「うん?」
「亜子はさ、おれがどんなやつでも側にいてくれる?」
「え?」
食べ始めてしばらくして、少し神妙な顔をした尊がそう言った。
「いてくれる?」
「え・・・?う、うん・・・。尊?」
いきなり、どうしたんだろう・・・。
今日は朝からなんだか変だ。
いろんなことが起きて、戸惑ってばかり。