溺愛妖狐ひろいました
「次の休みにでも作ろうか」
「え!いいの!?やった!!」
いつだって、未来の約束を交わし。
きっとそれは実現するのだと信じ。
実現させるため、また次の約束を交わす。
「片づけは私がするね」
「ありがとう、亜子」
「うん。尊は座って待ってて」
そう言ったけれど、尊は洗い始めた私の後ろでじっとわたしを見る。
なんだか落ち着かないけれど、尊の存在が近くに感じられるのは嬉しい。
「座らなくていいの?」
「亜子の側にいたいから」
恥ずかしげもなく言ってのけるそういった言葉。
それは尊の持ち味で。
初めは照れ臭かったけれど、今はとても嬉しいとさえ思う。