溺愛妖狐ひろいました


「はい、食べれそう?」

「うん」



身体を起こしたミコトの肩に毛布をかける。
雑炊の入った小鍋とトングを渡す。

ミコトは目を輝かせながらそれを見ると、トングを上から鷲掴み勢いよく口に運んだ。


「あっ!」

「あづっっ!!」



顔を歪ませ熱さに驚くミコト。
慌てて食べるから!



「ゆっくり、冷ましながら食べないと!」

「うへぇ」



涙目のミコトがなんだか可愛い。




「しょうがないなぁ・・・。貸して」




私はミコトから小鍋とトングを貰うと、トングに雑炊をすくい息を吹きかけて冷ます。
それをミコトの口元にそっと持っていく。



「あ、あーん・・・」



って、恥ずかしすぎた!
可愛い子供みたいと思っても、姿はやっぱり大人の男だもん。




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