溺愛妖狐ひろいました
家に帰ると、ミコトは本当に疲れていたようですぐにケモ耳の姿に戻るとヘナヘナとソファに横たわった。
「ミコト?大丈夫?ごめんね。無理させちゃったね」
「んぅ〜。へーきー」
ぐだっと横たわりながらミコトは答える。
平気、そう言ってはいるけど身体を起こす元気がないほどには疲れ果てているようだ。
そのことに、申し訳なく思う。
「お風呂の用意してくるね。入れそうなら入って寝よう」
「んー」
ミコトをそっとしておき、私はお風呂の準備に取り掛かる。
ミコトを人の世界に引き込んだこと、よくなかったのかな。
人と同じように暮らすことを強いるのは、ミコトにとっては酷なことだったのかもしれない。
そう思うと、ミコトにとっての最善ってなんだろう。
無理せずに生きられる方法を知りたいと思った。