溺愛妖狐ひろいました
ミコトの髪の色は綺麗な白髪。
とても目立つけれどさすがに染髪はできないし。
ハーフという事にしたのだ。
事前にミコトにもしっかり通達済みで、ちゃんとその通り答えられたらしい。
「綺麗だねって言われた」
「珍しいからね」
「そっか」
もし、染髪したらどうなるんだろう。
狐の姿になっても、染髪が影響するんだろうか。
でも、狐の姿の時の毛色と髪の色は同じだし、影響してそうだな。
そう考えるとやっぱり染髪はできないと思った。
「亜子、疲れた」
「うん。もうかえろっか」
「うん」
慣れない人ごみにきっと相当疲れてるんだろう。
少し足取りも重い。
ちょっと無理させちゃったかな。
人型になること自体疲れるって言っていたし。
急いで家に帰って休ませてあげなくちゃ。
でも、なんだか楽しかった。
ちょっとしたハプニングというか、切ない思いをしたけど。
ミコトがいたからすぐに切り替えることができた。