明日も歌う あなたのために
───結局……、何にも出来なかったな……。
「ごめん高梨………追っかけてきた癖に何の役にも立てなくて…………」
じわ、と涙が滲んで、思わず俯いた。
────おねーちゃんみたいには…いかないや……。
すると突然に、ふわっと左肩が温かくなる。高梨の柔らかい髪が首元に触れる。
高梨が私に寄りかかるようにして身を委ねていた。
「……たか……なし……………?」
心臓がバクバクと大きな音を立てる。
自分の頬が赤くなっていくのが嫌でも分かった。
「──……ごめ…ちょっとだけ肩貸して……」
「う、うん………!楽にしていいよっ」
どうやら、この体勢になったのは壁にもたれていた身体が傾いてしまっただけ。
──決して私に………あ、甘えようとした訳では無いのに…。
───なんでこんな……ひとりでドキドキしてんの私……ばかみたい。