明日も歌う あなたのために

感動の再会(?)と質問攻めは担任が教室に入ってきて注意するまで続いて、俺はやっと席についた。


俺が入院してる間に席替えをしたらしく、入院前とは席が変わっていた。

ラッキーなことに窓際。

前は隣だった龍は後ろの席で、監視されているみたいでちょっと落ち着かない。


隣の席に座っていたのは、佐原だ。



「おはよ、高梨」


「佐原おはよ」


佐原はさっきの質問攻めには参加せずに、席についたまま鏡を見ていたようだ。


「元気そうだね。よかった」


担任が話をしているので、小声でそう言って笑う佐原は、やっぱり可愛い顔をしてるなぁ、と思う。

だけど………、


「今、おねーちゃんと似てないなぁって考えてたでしょ」


「え、なんで分かった!?」


佐原は俺の質問には答えずに、ニヤニヤと不敵な笑を浮かべるだけ。



───そんなに俺は花菜さんのことばかり考えてるように見えるのだろうか。

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