ようこそ!!青蘭高校へ!!

皆でお泊り(16話)

何でこんなことに… ??



最近、この台詞しか言ってない気がする…




「はぁ~… 」


「沙良」



あ、はいはい。



出来上がった定食をカウンターから受け取った。




「はい、お待たせしました~♪」



お得意様の源蔵さんに持って行く。


源蔵さんは、お父さんの幼なじみ。


私にとっては、第二の父と言える存在。



「今日も美味そうだなぁ~♪頂きまーす!!」



ぱくっ。



「うま~い!やっぱココが一番だな!」



えへへ♪嬉しいこと言ってくれるなぁ~♪


大好き源蔵さん♪



「そう言えば… 」



ん?



「月曜日だよな?抗がん剤… 」



あ…



「うん… 」



「… そっか、じゃあ、俺 日曜に行くわ」



源蔵さんは毎回必ず 治療が開始される前に行ってくれる。


同じように励ましてくれる。



お父さんの優しい親友。



「うん、お父さんに言っておくね」



源蔵さんはにっこり笑って、私の腕をぽんぽん。


まるで『大丈夫だよ』と言うように…




「それにしても… 」


「ん?なぁに?」



源蔵さんがチラリと厨房を見た。



「何なんだ?あのイケメン集団は」



あ…



「廉までいやがる… どうなってんだ?」



廉耶まで皿洗い真っ最中。



「あはは… ちょっと変なことになってね」

「変なこと?」








「いや~… これには長い事情があるんですよ… 」



その事情を源蔵さんに話した。







「洋子ちゃんの考えそうなことだな、困った奴を見つけるとすぐに助けちまう」



そうなんだよね… お母さんってばお父さんと一緒で人情深い。



「まぁなんだ… その、気を付けろよ」



ん?



「何を?」













「オオカミさんに食われてみろ、竜の奴 病院から抜け出してボコりにくるぞ」



「はぁ??お父さんが??って、オオカミって何??」










「相変わらず… 洋子ちゃんそっくりだな、沙良は」


「まぁ、洋子ちゃんもいるし大丈夫だと思うがな」




源蔵さんは呆れながら食べ、そのまま帰って行った。




オオカミって??




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