愛しの残念眼鏡王子
ここではお昼休憩の他に、十時と十五時に十五分ずつ休憩時間が設けられている。

女性社員は副社長を含め、私と松田さんの三人しかいない。

自然と三人のうちの誰かが、従業員全員分のお茶を準備することになっているんだけど、大抵その役目は一番下っ端である私だ。


「よっこいしょっと」

「あ、私がやります」

先に立ち上がった松田さんに、私も慌ててデータを保存し立ち上がる。


「じゃあ一緒に準備しちゃいましょ。その方が早いし」

「はい」

でも松田さんはもちろん、副社長もこうやって一緒に準備を手伝ってくれる。


うん、変に上下関係はなく、のほほんとした良い職場関係だと思う。

失礼ながら年配の方ばかりで、争うこともなく和気あいあい。

よく耳にする嫌がらせや陰口もない。


じゃあ何に困っているの? って聞かれそうだけど……これがあるんです。

みんな仲が良くて、まるで家族のような雰囲気だからこその問題が。
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