乙女ちゃん
少しだけ悩んで大きなため息をつくと、仕方なく自分の部屋の鍵を開けて澤野さん共々中に入った。

「ほら、澤野さん、お水、飲んでください」

「んー。
あー、清田さんだー」

目を開けた澤野さんがふにゃんと笑った。

……というか。
いつものきりっとした姿からは想像できないほど、崩れた姿にどきっとした。

「お水、飲んで!
で、目が覚めたら自分の部屋に帰って。
……えっ!?」

気が付いたら。

私の背中には床。
上から見つめる澤野さんの顔。

「清田さん。
……チュー、しよ?」

「は?」

レンズの向こうから、潤んだ瞳が私を見つめてる。
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