猫のドタバタ日記





郁「………にゃっ」


耳から音が聞こえる。




ん?

水の流れる音が…
それと、猫?




も、もしかして…

郁「にゃん」





え、うそだよね、、、?


嘘だって…


誰かっ…



郁「…にゃご……」


ゆっくり目を開けた先にあるのは、普通の水が流れてる川。


あたしが横たわってるのは石ころだらけの河原。

そして白い前足。





あたし、猫になっちゃったんだ…






郁「……っっ!?!?」






猫になったからか、音がよく聞こえる。




あの森の方から人が歩いてる音が…







ガサガサっ






?「はぁっ…」



河原についた途端、大きなため息をつくイケメンさん。

そう。イケメンさん。



智也先輩よりもイケメン。



?「ん、?猫か?」



はい、猫です。

猫ですけど、人間です。



郁「んみゃあ!!」


にしても…
このイケメンさんはなんで和服着てるんだろう?



?「よーしよし。可愛いなお前。」



顎の下を撫でられる。

き、きもちいい…


郁「ゴロゴロ…」


はっ!!
こんなんじゃ中身まで猫になっちゃう!!


?「あーこいつ飼いてぇな…」


飼う!?!?

そんなのやだっ!


お家に帰りたい…!!!



郁「にゃっっ!!!」


触られてた手を猫パンチして川の方へ逃げる。


あたしは元々泳ぎが得意だったから猫になっても溺れることはないはずだ。


郁「んぐっ…!!!!!」



猫らしくない声?だよね、あたしもそう思う。

でも今死ぬかと思うくらい流れが強い。



?「ば、バカ猫!!」



流されたことに気づいたイケメンさんさんが手を伸ばす。



でも、無理…





目が開かない………

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