イジワルな彼とネガティブ彼女
・・・なんだ、クリスマスを一緒に過ごす彼女、いるんじゃない。


やっぱり私は、からかわれただけなんだ。


なのに、冗談を真に受けて、プレゼント買っちゃったじゃん。


あんな嘘つき、治療費払ってもらって当然だ。


これ、どうしよう、返品できるかな。


レシートを引っ張り出したら、もう営業時間は終わっていた。


明日以降、なるべく早めに返品しに来よう。



力が抜けたのか、急にレシートがボヤけて見えなくなり、涙が一粒手のひらに落ちた。


さっきのキレイな女の人が、脳裏に焼きついて離れてくれない。


なんで私は、泣いてるんだろう。


涙は、あとからあとから流れてきて。


私はしばらく、声を殺しながら一人で泣いた。


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