イジワルな彼とネガティブ彼女
涙がおさまり、コーヒーを飲み干し、荷物を持って席を立った。


悔し涙を流したのは、何年ぶりかな。


泣いたら少しスッキリして、家へ向かった。


あとは、クリスマスに何を作るか決めないと。


POPも考えないといけないし。


私は無理矢理、頭の中を軌道修正して、気持ちを落ち着かせた。


冷えきった部屋に戻り、お風呂に入ってから、缶ビールを飲みつつパソコンを開く。


料理のサイトと、POPデザインのページをいったりきたり。


ふたつのことでさまよっているうちに、迷宮入りしてしまった。


ゴロンとラグの上で寝そべると、部屋の角に置いたふたつの紙袋が目についた。


・・・もしかして私、翼くんと本田さんで、迷ってる?


いやいや、それはないない。


だいたい、本田さんには彼女がいるじゃない。


元カノと別れたばっかなのに、イケメンはいいよね。


いろんなことが浮かんでは消えて、私はそのまま寝落ちしてしまった。


< 101 / 235 >

この作品をシェア

pagetop