イジワルな彼とネガティブ彼女
少し昼寝して、洗濯物をたたんでいた時に、スマホが鳴った。


楓さんかも、と急いで見たら、足立くんだった。


『もしもし』


『お休みのところすみません、足立です。


高橋さん、申し訳ないんですが、今から出社していただくのは無理でしょうか?』


『何かあったの?』


『はい、校正したはずのパンフレットが見当たらないんです。


倉庫にしまうように指示されたの、高橋さんですよね?』


『たしか、木曜日に運送会社のドライバーさんにお願いしたはず』


『いまいる4人で探してるんですが、みつからなくて』


『わかった、梱包とか覚えてるから、今すぐ行くね』


『すみません、もう15時なので、他の3人は帰さないといけなくて』


今日は社員は足立くんだけで、3人はバイトなんだ。


私は簡単にメイクして戸締まりをして、自転車にまたがって会社へ向かった。






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