イジワルな彼とネガティブ彼女
「じゃあ、何て言えばいいんですか?」


「お願いします、ってかわいく頼めばいいだろ」


「どうして他人のあなたにかわいく頼まなきゃならないんですか」


「他人ってさ、俺は名刺を渡した相手は他人とは思ってないけど。


っていうか、おまえはかわいく頼んだことないんだろ?」


ますます腹が立ってきた。


なんなんだ、この人。


「あの、私がかわいく頼んだことがあるかどうかなんて、あなたには関係ないですよね?


そういえば、弊社の商材を譲ってくださったそうですね。


それも、私を哀れんでやったことですか?


あなたは優越感に浸れていい気持ちかもしれないですけれど、私はちっとも嬉しくなかったです」


・・・言っちゃった。


本田さんは、あきれた顔で私を見下ろしている。







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