イジワルな彼とネガティブ彼女
頑張ってしまった
お昼休みに、どうしても気になって、SFYのホームページをのぞいてみた。


最寄り駅は、うちから2駅離れた同じ沿線。


全国各地に支店があるし、資本金も従業員数も売上高も、桁が違いすぎて比較する価値もない。


扱うアイテム数も膨大で、勝負するどころじゃない。


もちろん、来月の展示会用の新商品は決まっていて、あとはどうアプローチするかなんだけど。


「かなうわけないよなぁ・・・」


思わず本音をつぶやいてしまったら、


「どうしたんですか?」


背後から突然、足立くんが話しかけてきた。


今日は、背後からよく話しかけられる日だ。


「あ、えっと、何もないけど?」


足立くんは疑り深い目で見ながら、


「この前のSFYの人と、何かあったんですね」


ズバリ、核心をついてきた。


そりゃそうだ、パソコン画面を見れば誰にだってわかる。


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