イジワルな彼とネガティブ彼女
近くにいた女子高生が、


「これこれ、このシャーペンだって」


「お揃いで買おうよ」


「いいね!」


3人でキャッキャ言いながら、楽しそうに選んでた。


うちの商品の売り場、地味だなあ。


俳優を起用するのは無理でも、なんとかならないかな。


その時突然、頭をポンポンたたかれた。


驚いて振り向くと、


「うちの真似はすんなよ、高橋」


本田さんが立っていた。


「そんなつもりで見てたんじゃありません」


「じゃあ、どんなつもり?」


「え、えっと、それは・・・」


「展示会の参考にしようとディスプレイ見に来た。


どうだ、図星だろ」


「図星でも違っても、本田さんには関係ないですから」


「冷てーな、ライバルとして切磋琢磨してけばいいじゃん」


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