春に晴耕雨読

再会

私はさっそうとツタヤの買い物を終え、
コンビニに入った。
今日はシーフードヌードルでも食べようかな久しぶりにと思い
ラーメンコーナーに行ったときだった。

そして発見したのです、奴を。
万引き少年です。

奴も気付いたようである。
そのうろたえようは警察が指名手配の人間の近くを通ったときのようだ。

しかしやつも不運。
おそらく俺が追ってきたと思ったんだろう。
あのうろたえようはそうとしか思えない。

しかも不運は続く。

やつは逃げたいはずなのに奴のいる場所が出口とは一番離れたところであったのだ。

やつは俺の動く方向とは対称的的に動き俺と接触しないる。
ゲームのような動きである。

しかし、私は万引き少年の八枚上手である。
少年を角に寄せるなど造作もないことであった。

追い詰められるにつれ奴の手のなかにあるじゃがりこも心なしか震えている。

そして追い詰めてついに接近したそのとき!

あろうことか奴は驚くべき行動にでた!

走って出口まで逃げたのだ!

その速度はまさに50M走の速度。
この速さは万引きの才能といえるだろう。

そして「え!?走るの?!」
と思う暇もなく颯爽とそしてごきぶりのように逃げていった。

しかしお気づきであろうか?
やつはじゃがりこを持っていたのだ。
再び万引きしたわけである。
再び罪をおかしたわけである。

しかも用意周到なはずのやつが普通に手にじゃがりこを持ち、逃げた。

そこまであせっていたのだろうか?
どこまで気の弱い奴なのだろうか?
さすがに店員もヒソヒソ言っている。

奴はいずれつかまるだろう。

しかし俺が悪いんだろうか?

まあ俺のせいと言えば俺のせいだ。
まあでも俺のせいじゃない。

関係ねーよ。

まあ、すこし僕も悪いのでじゃがりこを買って帰った。
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