空に星が輝く限り、私はきみを忘れない~Dearest~
正直、その時のことは記憶が曖昧で、あんまりはっきりとは覚えていない。


だけど、紗英たちには本当に助けられたことだけは、確かに残っている。


あの時紗英たちが必死になって助けてくれなかったら、私は今でもその状態から抜け出せていなかったんじゃないかと思う。


だから紗英たちには、本当に心から感謝している。


あの頃は、毎日泣きながら思った。


夢でも幻でも、幽霊でも、何でもいいからもう一度昴に会いたいと。


あの時はどんなに願っても叶わなかったのに、約束を守らなかったのに、今になって突然現れるなんて、やっぱり昴はひねくれ者だと思う。


< 13 / 203 >

この作品をシェア

pagetop