この空の彼方にいるきみへ、永遠の恋を捧ぐ。



「ん、大丈……っ」


身体を起こそうとした棗くんが、またお腹をおさえる。

そして、痛みに耐えるようにうずくまった。


「棗くん!!」

「くっ……大丈……」

「大丈夫なわけないです!!そうだ、痛み止め……」


前にお腹が痛かった時、棗くんは痛み止めを飲んでた。

それを探そうと周りを見渡すと、机の上に薬袋を見つける。


あれだ!!

私は慌てて薬を手に取って、お水と一緒に棗くんに渡した。

すると、棗くんはすぐにそれを飲みこむ。


「はぁっ……くっ……」


それでも、痛みは全く良くならなくて、棗くんは汗をダラダラと掻きながら苦しんでいる。


これ、なんかおかしいよね?

今までも、何回かあったけど……痛がり方が尋常じゃない。


「棗くん、救急車呼びましょう!やっぱりおかしい……」

「いいんだっ……このまま、で……っ」

「良くないです!!」


私は棗くんを無視して、慌てて救急車を呼ぶ。

すると、5分もせずに救急車はマンションに到着した。


< 144 / 223 >

この作品をシェア

pagetop