‐部恋。 Round 02‐
すると、
電話の奥で物音がした。
部屋から出た…?
「もしもしっ?
勇介っ??」
『……』
応答はなくて
勇介の足音が
微かに聞こえた。
『穂波!
お前、
俺に恥かかせんなよ;』
勇介の声は少し遠かった。
多分、携帯を顔から
離したままで
穂波ちゃんの部屋にでも
行ったのかな…?
『おい!穂波!
ウクレレ放して
話聞けよ。』
「ウ、ウクレレ……?(笑)」
まさかのウクレレ登場に
一人で吹き出す私。
耳を澄ませば
ウクレレのぎこちない音色が
届いてきた。
穂波ちゃん、
ウクレレ弾けるんだぁ…。