友情と恋愛と無感情
プロローグ
大きな両開きの扉。

彼らはそれをくぐって、広々とした玄関ホールに足を踏み入れた。

豪華なシャンデリア、ふかふかの赤い絨毯。

ホールの左右からは曲線を描いて階段が伸び、二階へとつながっている。

その絢爛豪華な空間に、彼らは息をのんだ。

全員が足を踏み入れたその瞬間。

バタン!

入ってきた扉は閉じ、鍵がかかった。

「え、ちょっと!何よ!開けなさいよ!」

一人が叫び、扉を開けようと押し引きするが、びくともしない。

「進むしかないらしいな」

一人がそう言って、歩きだした。

ほとんど皆がそれにしたがい歩きだした。

「くそっ。何なのよもう!」

彼女もそのあとに続いた。
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