お前なんて好きじゃねぇし。
心休める時期
文化祭が終わり雄くんはこの学校を去って行った。
最後に生徒として雄くんにお別れを言うことができて良かった。
もうけっこう吹っ切れたんだ。
それもこれも、きっと由良が思いっきり泣かせてくれたおかげだ。
たくさん泣いたらスッキリした。
1人で泣くよりも、誰かが受け止めてくれたらすごく気持ちがラクになる。
きっと誰でもない、由良だったから。
いつも些細な言い合いばかりしてるけど、優しい言葉をかけてくれたり案外広い心の持ち主で、すごく救われた。
でも、あれだけ泣きじゃくったらやっぱり恥ずかしいもので。
「おい」
「な、何?」
文化祭の後から由良と目を合わせて話すことができない。