ワンコ時々オオカミ
「そうですよ〜たかが元カノがつくったケーキぐらいで」と水瀬はニコニコしていた。

「さすが先輩マジック。ミーがもう復活してる」また一口真琴はケーキを口に運ぶ。

「仕方がないですね」と言いながら本郷は真琴の机の一番下引き出しからスキャナをだしテーブルに置いた。

「さあ〜若様スキャナの上に手を置いて下さい」

「若様は決定なんですか？」

「仮若様の方がいいですか？」

「いえ」若様は変わらないんだ、なんか反抗しても無駄な様な気がする。

梓は無言でスキャナの上に手を置く。


ピー ウィー ピピー。

「はい、終わり」とスキャナを持ち真琴の机の上にあるパソコンとつないだ。

カタカタ…

「どうして指紋とるんですか？」と梓は不思議がる。

「めんどくさい、手続きをしないでいいように、登録も若様で。はいEnter」とキーを押す。
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