その唇で甘いキスをして…
部屋が決まり、
アタシはハルさんのマンションを出ることにした。

その日、ジョウに逢いに行って
ハルさんに出て行く事を言うつもりだった。

ハルさんは帰りが遅くて
ジョウが寝てもまだ帰ってこなかった。

アタシはリビングのソファーでウトウトしてしまった。

「ジュン…」

ハルさんの愛しい声が聞こえた。

「あ…おかえりなさい。」

「帰らなかったのか?」

「話があって…」

「そうか。」

ハルさんがネクタイを緩めてソファーに座った。

「で?話って?」

「今週中にマンションを出る。

いままでありがとう。」

「勝手なんだな。まだ離婚は成立してない。」

「そうだけど…」

ハルさんはアタシの飲んでいたワイングラスを自分の方に引き寄せ
ワインを入れると一気に飲み干した。

「カオルと住むのか?」

「…うん。」

「わかった。」

ハルさんは席を立ち、
寝室に入ってしまった。

アタシはジョウの顔だけ見て
帰ろうとした。

玄関で靴を履こうとすると
ハルさんがアタシの腕を掴んだ。

「泊まってけ。」

「…ごめん。」

ハルさんが抱きしめてキスしてきた。

アタシが抵抗すると

「ヤらせろよ。」

とハルさんがハルさんじゃないみたいに言った。








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