赤に染まる指先
あなたが通り過ぎたのを確認してから、私はようやく息をした。
まるで眩暈がするようで、頭がガンガンする。
マラソンの後みたいに喉の奥が痛い。
だけどそれよりずっと、心臓が、心が痛い。
…痛いよ。
崩れ落ちる様にうずくまる。
…動けないよ。
動きたくないよ。
やだよ、もうやだ。
子どもみたいに全部を投げ出したくなる。
ねえ、苦しいよ。
苦しいの。
溢れるくらいの想いが、あなたへの想いが胸をいっぱいにして苦しいの。
ねえもう、助けてよ。
助けてよ…。
「なにしてんの」
顔をあげるとそこにいたのは吉田だった。
まるで眩暈がするようで、頭がガンガンする。
マラソンの後みたいに喉の奥が痛い。
だけどそれよりずっと、心臓が、心が痛い。
…痛いよ。
崩れ落ちる様にうずくまる。
…動けないよ。
動きたくないよ。
やだよ、もうやだ。
子どもみたいに全部を投げ出したくなる。
ねえ、苦しいよ。
苦しいの。
溢れるくらいの想いが、あなたへの想いが胸をいっぱいにして苦しいの。
ねえもう、助けてよ。
助けてよ…。
「なにしてんの」
顔をあげるとそこにいたのは吉田だった。