JUN-AI 〜身がわりラバーズ〜
「身代わりでもなんでも、一応俺が彼氏だからさ…

その、浮気はダメだから」


そう言われて、思わず心臓がキュッとなる。


けど考えてみれば。

いくら身代わりとはいえ、彼氏の前で他の男とおやすみコールするなんて…
いい気がしないに決まってる。


私なんて、響が仕事で他の女の子に触れてたのですら、不快に感じてしまったのに…



「…ごめん。
でも、浮気なんてしないから。

響がいてくれるし…
一真以外、好きになるわけないし」


「…

ん、それでも。
憧子さんの彼氏は俺だから…」


そう見つめられて…

なぜだか胸が締め付けられる。



「あとさ…

来月はまた忙しくなるし。
セミナーも、これからは的を絞って参加するつもりだからさ。

今度の第3日曜は、デートしよう?」



なんだろう…

ちょっと嬉しい。



「うん、ありがとう…」


「え、なんでお礼っ?
俺が憧子さんとデートしたいだけなのにっ」

なんて、夕陽の笑顔で嬉しそうに笑う響。
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